秋月の地は、建仁3年(1203年)に秋月種雄がこの地を与えられて以来、
およそ380年にわたって秋月氏の本拠地でした。秋月氏は背後にそびえる古処山に
詰城の古処山城を築き、ふもとに館を構えていました。
戦国時代、16代・秋月種実の代に秋月氏は最盛期を迎え、
豊後の大友氏と激しく争います。しかし天正15年(1587年)、
豊臣秀吉の九州平定に降り、秋月氏は日向国高鍋へ移されました。
時代が下った元和9年(1623年)、福岡藩主・黒田長政の遺命により、
三男の長興に5万石が分け与えられて秋月藩が成立します。翌寛永元年(1624年)、
長興は秋月に入り、秋月氏の館跡を利用して陣屋形式の城を築きました。
背後に山を負い、前面に堀と石垣をめぐらせ、二重櫓や平櫓を並べた構えで、
「秋月陣屋」とも呼ばれます。
以後、黒田氏12代がこの地を治め、明治4年(1871年)の廃藩置県で
秋月城は役目を終えました。建物の多くは失われましたが、大手門にあたる
本門(黒門)は垂裕神社の参道に移されて今も残り、通用門だった長屋門は、
建てられた当初の場所にとどまる唯一の建物として伝えられています。
お城の豆知識
- 天守は築かれず、堀と石垣の上に二重櫓や平櫓を並べた陣屋形式の城だった
- 城の前身は秋月氏の館跡で、その背後の古処山には詰城の古処山城があった
- 本門(黒門)は、初代藩主・黒田長興を祀る垂裕神社の参道に移築されて現存する
- 長屋門は、建てられた当初の位置に残る唯一の建物として知られる
- 城跡は福岡県指定史跡(昭和55年3月1日指定)、黒門と長屋門は福岡県指定有形文化財(昭和36年4月18日指定)
- 大手に続く「杉の馬場」は約500メートルの桜並木で、その名のとおりかつては馬場だった
- 城下町一帯は平成10年(1998年)に国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれ、「筑前の小京都」と呼ばれる
- 明治9年(1876年)には、旧秋月藩士らが新政府に反旗をひるがえした「秋月の乱」の舞台となった
城データ
| 名称 | 秋月城(あきづきじょう) Akizuki-Castle |
|---|---|
| 別名/愛称 | 秋月陣屋 |
| 所在地 | 〒838-0011 福岡県朝倉市秋月野鳥 |
| 築城年 | 寛永元年(1624年) |
| 廃城年 | 明治4年(1871年) |
| 築城者 | 黒田長興 |
| 主な城主 | 黒田氏(秋月藩主12代) |
| 城の形式 | 平山城(陣屋) |
| 指定文化財 | 福岡県指定史跡(昭和55年〈1980年〉3月1日指定) ※本門(黒門)・長屋門は福岡県指定有形文化財(昭和36年〈1961年〉4月18日指定) |
| 天守の現状 | 城跡(遺構のみ) ※陣屋形式のため天守は築かれていない |
マップ
観光情報
秋月城跡へは甘木鉄道・甘木駅からバスで約20分、車なら大分自動車道の甘木インターチェンジから約20分です。
桜並木の「杉の馬場」を歩いていくと、石垣と堀を前にした黒門と長屋門にたどり着きます。
城跡そのものの見学は無料で、春は桜、秋は黒門まわりの紅葉が見どころです。
| 開館時間 | いつでも ※ライトアップはないため、明るい時間帯の見学がおすすめです |
|---|---|
| 入場料 | なし ※秋月駐車場は普通車400円、マイクロバス1,300円、大型バス2,500円 |
| 休館日 | なし |
| その他 | 最新情報はあさくら観光協会のページをご覧ください。 秋月城本門(黒門)・長屋門(一般社団法人朝倉市観光協会) |
情報更新日:2026年9月16日
近隣の観光スポット
- 杉の馬場(朝倉市)- 秋月城の大手へ続く約500メートルの桜並木。かつては馬場だった道
- 垂裕神社(朝倉市)- 初代藩主・黒田長興を祀る神社。参道に秋月城の黒門が移されている
- 秋月城下町(朝倉市)- 武家屋敷や町家が残る、国の重要伝統的建造物群保存地区
- 朝倉市秋月博物館(朝倉市)- 秋月藩ゆかりの武具や古文書などを伝える市立の博物館
- 秋月目鏡橋(朝倉市)- 文化7年(1810年)に架けられた、花崗岩造りの珍しい石橋
- 古処山(朝倉市・嘉麻市)- 秋月氏の古処山城があった標高860mの山。ツゲ原始林は国の特別天然記念物
- 朝倉の三連水車(朝倉市)- 今も現役で田に水をおくる、日本最古とされる実働の揚水車
- 山田堰(朝倉市)- 筑後川から用水を取り入れる江戸時代の堰。三連水車の水もここから届く
- 平塚川添遺跡公園(朝倉市)- 弥生時代の環濠集落を復元した、国の史跡の公園
- 原鶴温泉(朝倉市)- 筑後川沿いに旅館が並ぶ、夏の鵜飼でも知られる温泉地
関連サイト
- 秋月城跡(朝倉市公式ホームページ 文化・生涯学習課)
- 秋月城本門(黒門)・長屋門(一般社団法人朝倉市観光協会)
- 秋月城(Wikipedia)

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