小山城は、大井川の河口にほど近い台地の先端に築かれた城です。
今川氏が築いた砦が前身とも、永禄11年(1568年)に武田氏が築いた
「山崎の砦」が始まりともいわれ、諸説あります。
元亀2年(1571年)、武田信玄は2万5千ともいわれる大軍を率いて遠江へ攻め入り、
この砦を奪って大きく造り替え、名を小山城と改めました。
縄張は武田流築城術の名手・馬場信春が担ったと伝えられ、
城主には大熊朝秀(長秀)が置かれます。
以後およそ11年にわたり、小山城は武田氏が遠江へ進出するための拠点となりました。
ここは徳川家康の守る遠江をうかがう最前線でもありました。
武田勝頼はこの城を足がかりに高天神城を攻め落とし、
家康との間で攻防がくり返されます。
天正3年(1575年)の長篠の戦いで武田が大敗したのちも、
小山城はしばらく持ちこたえました。
しかし天正10年(1582年)2月、織田・徳川による甲州征伐が始まると、
城兵は徳川方の攻撃を待たずに城を捨て、小山城は落城します。
現在、城跡は能満寺山公園として整備され、武田流の丸馬出と三日月堀がよく残っています。
園内には模擬天守の「展望台小山城」が建ち、町のシンボルとなっています。
お城の豆知識
- 武田流築城術の特徴である丸馬出と三日月堀が、三重に重なって残る珍しい城跡
- 三日月堀の幅は内側から約7メートル、9メートル、10メートルと三重に並ぶ
- 城跡の面積はおよそ1万4300平方メートルで、二等辺三角形に近い形をしている
- 縄張は、武田四天王のひとりに数えられる馬場信春が担ったと伝えられる
- 武田勝頼はこの城を足がかりに、徳川方の高天神城を攻め落とした
- 模擬天守「展望台小山城」は昭和62年(1987年)の建設で、犬山城を模した高さ21メートルの3層5階建て
- 天守内部の1・2階は史料展示室、5階の展望台からは富士山や駿河湾を見渡せる
- 城跡は昭和39年(1964年)4月1日に吉田町の史跡に指定されている
城データ
| 名称 | 小山城(こやまじょう) Koyama-Castle |
|---|---|
| 別名/愛称 | 山崎の砦(前身となった砦の名) |
| 所在地 | 〒421-0303 静岡県榛原郡吉田町片岡2519-1 |
| 築城年 | 元亀2年(1571年) ※前身の山崎の砦は永禄11年(1568年)とされる |
| 廃城年 | 天正10年(1582年) |
| 築城者 | 武田信玄 ※縄張は馬場信春と伝わる |
| 主な城主 | 大熊朝秀(長秀) |
| 城の形式 | 連郭式平山城 |
| 指定文化財 | 吉田町指定史跡(昭和39年〈1964年〉4月1日指定) |
| 天守の現状 | 模擬天守「展望台小山城」(昭和62年〈1987年〉建設) |
マップ
観光情報
小山城跡へは、東名高速道路の吉田インターチェンジから約2.2キロメートル、国道150号の片岡交差点からは約400メートルです。
城跡は能満寺山公園として開放されていて、三日月堀や丸馬出の間を歩いて回れます。
模擬天守の展望台小山城は有料ですが、駐車場は無料で利用できます。
| 開館時間 | 午前9時〜午後4時30分(入場は午後4時まで) ※展望台小山城。公園内の城跡散策はいつでも可能です |
|---|---|
| 入場料 | 大人200円、小人100円 ※展望台小山城。駐車場は無料 |
| 休館日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、12月28日〜1月5日 |
| その他 | 最新情報は吉田町公式ページをご覧ください。 展望台小山城(吉田町公式ホームページ) |
情報更新日:2026年9月20日
近隣の観光スポット
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- 諏訪原城跡(島田市)- 同じ武田氏が築いた城。丸馬出で名高い続日本100名城のひとつ
- 高天神城跡(掛川市)- 武田と徳川が奪い合った山城。小山城はその攻略の拠点だった
- 蓬莱橋(島田市)- 全長897.4メートル、世界一長い木造歩道橋としてギネスに認定
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