大和郡山城は、奈良盆地の西、富雄川と秋篠川にはさまれた丘の南端に築かれた城です。
天正8年(1580年)、織田信長が大和の城を一つに絞る命を出したとき、
この城だけが残され、筒井順慶が本城として大きく造り替えました。
応保2年(1162年)に郡山衆が構えた砦が前身とも伝えられています。
天正13年(1585年)、豊臣秀吉の弟・秀長が入城すると、城は飛躍的に大きくなります。
大和・和泉・紀伊の三か国100万石余の中心地となり、
城下には14の町が置かれて商いが集められました。
石材の乏しい土地だったため、周辺の寺院から石仏や墓石まで集めて石垣に積んだ
「転用石」は、この城ならではの見どころです。
文禄4年(1595年)に入った増田長盛は外堀を普請し、城の輪郭をほぼ定めました。
しかし慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いのあと長盛は高野山へ追われ、
建物の多くは伏見城などへ移されてしまいます。
江戸時代に入ると水野氏・松平氏・本多氏と譜代大名が続き、
享保9年(1724年)に柳沢吉里が15万石で入って幕末までを治めました。
明治6年(1873年)に城は破却されましたが、石垣と堀はよく残り、
令和4年(2022年)には本丸や内堀・中堀などが国の史跡に指定されています。
いまは追手門や櫓が復元され、天守台には展望施設が設けられています。
お城の豆知識
- 続日本100名城の1つに数えられる(165番)
- 墓石や地蔵までもが使われた石垣(転用石)は必見。天守台だけで140個以上が確認されている
- 天守台北面には、逆さに積み込まれた地蔵「さかさ地蔵」がある
- 平城京の羅城門の礎石と伝わる石も、石垣に転用されている
- 豊臣秀長の時代には、大和・和泉・紀伊の三か国100万石余を治める城だった
- 天守は伝5層6階とされるが、建築のうえで無理があるとして疑問視する見方もある
- 平成26年(2014年)の発掘調査で天守の礎石と金箔瓦が見つかり、豊臣時代の天守の存在が有力になった
- 大和郡山城周辺は日本さくら名所100選に選定されています(約600本のソメイヨシノ)
城データ
| 名称 | 大和郡山城(やまとこおりやまじょう) YamatoKoriyama-Castle |
|---|---|
| 別名/愛称 | 雁陣之城(がんじんのじょう) |
| 所在地 | 〒639-1011 奈良県大和郡山市城内町2−255 (旧:畿内大和国) |
| 築城年 | 天正8年(1580年) ※応保2年(1162年)に郡山衆が築いた砦が前身とも伝わる |
| 廃城年 | 明治6年(1873年) |
| 築城者 | 筒井順慶 |
| 主な城主 | 筒井氏、豊臣秀長、豊臣秀保、増田長盛、水野勝成、松平忠明、本多氏、柳沢氏 |
| 城の形式 | 輪郭式平山城 |
| 指定文化財 | 国の史跡(令和4年〈2022年〉11月10日指定) ※天守郭・毘沙門郭・法印郭は昭和36年(1961年)に奈良県指定史跡 |
| 天守の現状 | 城跡(天守台のみ。展望施設として整備) ※追手門(昭和58年)、追手東隅櫓・多聞櫓・追手向櫓(昭和62年までに)を復元 |
マップ
観光情報
大和郡山城へは近鉄郡山駅から徒歩約7分、JR郡山駅から徒歩約15分です。
城跡はいつでも自由に歩けて無料で、復元された追手門や追手向櫓、堀端の桜並木を楽しめます。
平成29年(2017年)3月に完成した天守台展望施設にのぼると、城下町のほか平城京大極殿跡や薬師寺、若草山までを見渡せます。
城跡周辺は城下町の面影が残る街並みで、大和郡山市は金魚の街としても有名です。
| 開館時間 | いつでも(城跡) ※天守台展望施設は10月〜3月 7:00〜17:00、4月〜9月 7:00〜19:00 |
|---|---|
| 入場料 | なし ※天守台展望施設も無料。専用駐車場はなく、近くに有料の三の丸駐車場があります |
| 休館日 | なし ※天守台展望施設は行事により利用時間が変わることがあります |
| その他 | 最新情報は公式ページをご覧ください。 郡山城天守台展望施設のご案内(大和郡山市公式ホームページ) |
情報更新日:2026年10月12日
近隣の観光スポット
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- 永慶寺(大和郡山市)- 柳沢家の菩提寺。山門は郡山城の門を移したものと伝わる
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